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ユン・ゲサン「今がようやく役者のスタート」 |
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文書番号:8917 |
2009-10-30 19:26 |
【ソウル30日聯合ニュース】ユン・ゲサンは映画界で「練習の虫」と評される。俳優として認められたいという欲求が大きく、本人でさえ「自分をいじめすぎる」と言うほどだ。先ごろソウルのカフェで会った彼は、「一時は自分が俳優だという事実を(皆に)刻み付けたいと思いました」と言いながら、たばこの煙を吐き出した。
「俳優ユン・ゲサン」より「GOD元メンバーのユン・ゲサン」というイメージが強く、アイドルグループ出身というレッテルをいつも負担に感じていた。バラエティ番組に出演しなかったのも、タレントではなく役者として見てほしいとの思いがあったためだ。
2004年に映画『僕らのバレエ教室』でデビューして以来、役者生活もいつしか6年を数えた。若気の至りで険しい道を歩くことになったと彼は振り返る。
2004年はGODの再契約問題が盛んに取りざたされていたころ。そんなとき、所属事務所に持ち込まれたシナリオがビョン・ヨンジュ監督の『僕らのバレエ教室』だった。
ビョン監督は当時トップスターのひとりだったユン・ゲサンを徹底して無視し、3日以内に役をきちんと練習してこいと命じた。それで負けん気が頭をもたげ、旧正月連休の3日間、監督を見返そうと寝る間も惜しんで練習した。だが、いざ練習して行くと監督は十分見もせずにOKを出したという。
そうして始めた演技は、彼に新たな世界を気づかせた。「ほとんど寝ずに一生懸命演じましたが、現場がとても楽しかったんです。全スタッフがひとつになって何かを達成したという感じが本当に良かった。演じながら幸せだと感じました」。彼は今でも、何も知らずにやっていた同作での演技を自身のベストに挙げる。
『僕らのバレエ教室』と『6年目も恋愛中』(2008年)が彼にささやかな成功をもたらしたとすれば、ハ・ジョンウとツートップで出演した『ビスティーボーイズ』(2008年)では、深い絶望感を味わった。自分のシーンだけが大幅にカットされたためだ。「ジョンウさんのシーンはほとんどカットされなかったのに、自分のシーンは40分編集されました。一緒に一生懸命やったのに、めった切りにされたのは自分だけ。命をかけて演じてもだめなんだなと感じ、やめようかとも思いました」。
そんなとき、チェ・ジンホ監督から『執行者』のチェギョン役のオファーを受けた。シナリオも気に入り、心を空っぽにし、初心に帰ってもう一度演技にチャレンジしたと彼は言う。
新人看守のジェギョンを演じるうち、自然と死刑制度に反対するようになった。人が人を裁いて殺すということ、また環境の良い刑務所であれ、死刑囚がそこで生活することにも反対すると語る。一方で、過度に死刑制度と映画「執行者」を結びつける見方にはやや懸念を示し、「人間を描いた物語として、少し軽い気持ちで見てもらえれば」と話した。
この映画のため、法務部の広報大使まで務めることになった彼は、「法と秩序をきちんと守らないと。ニュースに出たらいけないでしょう」と言って笑った。
一緒に仕事をしたい監督を尋ねると、ホン・サンス監督の映画なら無条件でオファーを受けると答えた。
「軽い映画だけをしていると、自分にうそをついているような気分になります。どうせ底まで来たのだから、演技がうまいと言われる俳優、良い俳優として残りたいですね。今がようやくスタートということでしょう」。
< Copyright 2009 (c) YONHAPNEWS. All rights reserved. >
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