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<インタビュー>「千の風になって」を訳詩・作曲した新井満さん |
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文書番号:5116 |
2007-09-19 14:27 |
【ソウル19日聯合】日本で大ヒットした曲「千の風になって」を収録したアルバムが、今月韓国でもリリースされた。「この曲だけが入ったアルバムが欲しい」というリスナーの強い要望を受け、同曲を歌唱3編、演奏3編、朗読1編、カラオケバージョン1編の8バージョンにわたり収録している。訳詩と作曲を手がけた新井満(あらいまん)さん(61)に18日、ソウルのホテルで会った。新井さんは、1988年に芥川賞を受賞した著名な小説家であると同時にカメラマン、シンガーソングライターとしても活躍している。
この曲は、作者不詳の英語詩「Do not stand at my grave and weep」を翻訳しメロディーを付けたもので、もとは妻を亡くした友人のために作られた。
“私のお墓の前で泣かないでください そこに私はいません 眠ってなんかいません 千の風に 千の風になって あの大きな空を吹きわたっています――”という歌詞には、大切な人を亡くした悲しみを癒したいという気持ちが込められているという。新井さんは、「親しい人を亡くした時にこの曲を聞いて、1日も早く悲しみから立ち直ってくれればいいですね」と話した。
だが、曲が完成にこぎつけるまでには長い年月を要した。「難しい単語もないシンプルな詩ですが、詩にはタイトルもなく、作者は何を伝えたいのだろうかと何年も考えました」。しかしある時、これは「風のポエム」だと気づいたという。「この詩は、『死=終わり』という概念を抜け出し、風になって『再生』するというメッセージを伝えているんだと分かりました」。そう気づいた瞬間、行き詰まっていた翻訳もあっという間に終わり、わずか5分で作曲も完成した。最初は親しい人に配るため30枚だけCDを製作したが、曲に感銘を受けたコラムニストが新聞で紹介したことがきっかけでCDと詩集を発売するに至った。テノール歌手の秋川雅史さんが昨年末にNHK「紅白歌合戦」で同曲を披露したことも人気を後押しし、秋川さんのシングルは年明けのオリコンチャートで一気に1位に躍り出た。
新井さんは日韓交流文化会議に参加するため15日にソウルを訪れた。韓日関係の発展について意見を求めると、「お互いを知ることが何より大切」とし、それがまさに文化交流だと強調した。「わたしのアルバムも韓国でヒットして、韓流ならぬ日流ブームに貢献できればいいですね」と笑う。
この曲には、日本で活動する韓国人歌手・Zeroが韓国語の歌詞をつけている。新井さんは、日本で多くの人がこの歌を歌ったように、韓国でもたくさん歌ってくれればと話している。(記事=小松朋子)
< Copyright 2007 (c) YONHAPNEWS. All rights reserved. >
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