ブロコリに掲載されている記事、写真等に関する著作権は、IMX, Inc.または情報提供者に帰属します。これらコンテンツの全部または一部を複製・公開・送信・頒布・譲渡・貸与・翻訳・翻案・使用許諾・転載などをすることはできません。 |
|
|
|
|
|
|
|
新生チョンジンに熱狂!「2008 JunJin First Live in Tokyo」 |
すごくオススメ
|
|
|
文書番号:6313 |
2008-05-07 11:37 |
3月にデビュー10周年を迎えた韓国の人気スーパーグループ神話(シンファ)のメンバー、チョンジンが4月26日、東京・渋谷C.C.レモンホールで、自身初となる単独コンサートを開催。昼・夜2回公演を通し、パワフルかつキュートなステージパフォーマンスでファンを魅了し、“新しく生まれ変わったチョンジン”としてスタートを切った。コンサート前日の25日は、韓国で待望の正規1集アルバム「前進 New Decade」をリリース。同アルバムをひっさげ、韓国に先駆けてのパフォーマンス披露となった。
「チョンジンが新しく生まれ変わった」——
会見でステージコンセプトをこう説明していたチョンジン。また、同じようにダンスに定評のあるメンバーのミヌと比較し、自らを「静」「パワフル」「セクシー」とも表現していた。
10年選手の神話だが、単独コンサートは初めて。初々しさはもちろんのこと、ひとり立ちの緊張感や一生懸命さが伝わってくるようで、客席から見つめるファンの目も、心なしか、チョンジンを見守り、盛り立てるかのようだった。メンバーの影響を受けたと思われるパフォーマンスが随所にあり、同コンサートでは、一つのイメージに捕われることなく、「こんなことも、あんなことも出来る」「こんなチョンジンもいる」といったように、“さまざまなチョンジン”で魅せ、良い意味で予想を裏切ってくれたのではないだろうか。
ブロコリでは、チョンジンが満を持して臨んだソロステージ、夜公演の様子を中心にレポートでお届けする。
この日は、チョンジンの初ソロステージを見届けようと、韓国から駆けつけたファンも多く、会場は日本語と韓国語が入り交じった状態で、チョンジン談義に花を咲かせる女性でいっぱい。また、チョンジンの両親も姿を見せ、息子の晴れの初舞台に声援を贈った。開演前、客席に現れた父親のチャーリー・パクに気づくと場内は騒然! 主役さながらに大歓声を浴びていた。
チョンジンの映像で幕を開けると、「ジニ〜!」と彼を呼ぶ叫び声があちこちから上がり、客席は総立ち。ピアノの静かな音色で「千回でも」のイントロが聴こえ、嵐の前のような静けさを思わせる会場に「チョンボニラド」のフレーズがこだまする。雷鳴がとどろき、ステージスクリーンには稲妻が走る。高まる緊張感と興奮。…と、この空気を一気に打ち破るように、ステージ上段からグレーのスーツに身を包んだチョンジンが登場、もの凄い大歓声が上がった。1集に収録されている、ダンス曲にアレンジされた「千回でも」で、チョンジンらしいキレのあるダンスで魅せると、スタートからテンションはマックス! バックダンサーを従え、ミュージカル「オペラ座の怪人」さながらに、ハーフタイプのベネチアンマスクを着けて群舞する様は、文句ナシにかっこいい。
思わず、「やるじゃん、チョンジン」と呟いてしまった。
一気に上がった熱を冷ますように、息を整えながらあいさつをすると、しっとりと聴かせるバラードを2曲、1集から自身が好きだという「辛い愛」と「一歩」を披露した。「辛い愛」では、ステージ中央でひざまずき、哀愁に満ちた表情を見せながら、忘れることのできない悲しい恋心をつづった歌詞の世界観を表現。切ない歌声を会場にいっぱいに響かせ、聴き入る客席もウットリ……。
映像をはさみ、「可愛い」では、文字通りのとても可愛いステージへ。女性ダンサーとともに、末っ子アンディのハートダンスに匹敵するかのようなキュートなダンスを披露すると、思わぬ事態に「可愛い〜〜!」という黄色い悲鳴が飛ぶ。腰を曲げ、片手で耳元を掻くようなかたちで手をフリフリ……。この振り付けを流行らせようと思っているのだとか。チョンジンも恥ずかしいと見えて、顔を赤らめ照れながらもフリフリ……。「一緒に!」と客席を促し、みんなでフリフリ…、フリフリ…。また、歌詞に合わせて“かんでみたい”のポーズでパクリ!
チョンジンの新境地を見たところで、続いては、ゲストの8EIGHTの女性ボーカル、ジュヒとともに「FOREVER」をデュエット。爽やかな初夏の風のようなメロディーにのせて、シングルアルバムで聴かせたLindaとのそれとはまた少し違った、心地よいハーモニーをたっぷり聴かせた。そして、歌詞に合わせてジュヒにバラを一輪プレゼントして告白(プロポーズ?)という演出も。ステージに設置された階段を2人が手をつないで上がり、見つめ合いながら歌う。嫉妬と羨望の入り交じった歓声が会場を包む中、バックダンサーがペーパーシャワーで祝福すると、幸福の“結婚式”はおしまい。
歌い終えてのMCでは、ジュヒが1集のタイトル曲「Wa」と先に歌った「可愛い」をフィーチャイングしてくれたことを伝え、日本語でMCができないことについて、「ごめんなさ〜い」。さらにお決まりの「あいしてるよ〜」をささやくと会場は大爆笑に沸いていた。また、「可愛い」の振り付けを流行らせたいとして、客席にレクチャー。「一緒に」と、ここでもフリフリ……。韓国で放送される際には、ぜひテレビの前で一緒にフリフリにチャレンジ!
ゲストの8EIGHTがソウルフルな歌声で圧巻のハーモニーを聴かせ、チョンジンのステージに花を添えると、スクリーンに神話の映像が。映像とともに流れる曲にあわせて、客席は大合唱。みんなスゴい……!
そして聴こえて来たのは、「戻ってきて」。熱狂のダンス・タイムの始まりだ。一心不乱に揺れるオレンジの波と大合唱に、これぞチョンジン! という神髄を発揮。バックダンサーを従え、キレのあるパワフルなダンスで盛り上げる。腰をグラインドさせ、悩ましげに挑発する姿には、黄色い歓声が飛び交っていた。そして、見せ場のブレイク・ダンスにさしかかると、どうしたことか、バタリと倒れたチョンジン。バックダンサーが音楽を止めさせ、彼を抱えて舞台袖へ……。何が起きたのか理解できない場内は騒然。どうしていいかわからずにオロオロ……。震えるファン、泣き出すファン、「ジニー」と叫ぶファン……。さまざまに不安な気持ちでステージを見つめていると、何事もなかったかのように上段から飛び出てきたチョンジン。まさに、タイトルのごとく「戻ってきて」な演出だったワケだ。1回目を観たファンは演出と知っていたため、この演出に「え〜」。また、演出だとわかっていても、ファンにとっては、「戻ってきて!」と叫べる余裕などないほどに、シャレにならない演出だったようだ。
いろんな意味でびっしょり汗をかいた後は、「みなさんに伝えたい、僕からの気持ち、プレゼントです」と、安全地帯の「悲しみにさよなら」を日本語で披露、客席も大合唱だった。サングラスをかけ、ジャケットを脱ぎ……、と汗ばんでいたためか脱げずに着たままで…というハプニングも。
ステージを右に左に歩き、「みなさん、一緒に歌ってください」と客席にマイクを向ける。歌えないファンには、「この歌知らない?」とちょっぴり残念そう。そして、シン・ヘソンがいればなあと、見えないヘソンと肩を組んで一人The Birds(※)。最後まで、「みんな一緒に」と盛り上げながら歌い、合わせるように大合唱が会場を包んでいた。
※ヘソンのソロ・コンサートで披露した、ヘソンを母鳥、チョンジンを雛鳥とした愛称・ユニット「The Birds」
チョンジンの気持ちを受け取った後は、映像とともに、「私があなたをどれほど愛しているか、あなたは知らないのです」というくだりで始まる、1集にも収録されている詩の朗読「Epilogue」。言葉の一つひとつを噛み締めるように聴き入る会場は、しっとりと温かな雰囲気に。そして、チョンジンがステージ上段に登場し、白いベンチに腰掛けながら、アルバム「winter story 2004-05」(神話)からチョ・ジョンヒョンのカバー曲「その痛みまで愛したのさ」を熱唱。歌い出しには、お決まりのセリフも忘れずに……「愛してるよ」。
続く「FOR YOU」では、アルバムでフィーチャリングしたイ・ジフンの代わりを、ゲストのLUG(ルグ)が務め、チョンジンはラップを披露。途中、サランへポーズをしたり、宙にハートをなぞり描くなど、またまた可愛いダンスで沸かせた。最後に「just for you……to love」とささやき、女性ダンサーといい雰囲気で客席にあいさつ。ファンはちょっと嫉妬してしまうのでは……という心配は無用。次の瞬間には両者ともプイッと顔を背けて、ステージの両サイドに消えてしまい、客席も驚き爆笑だった。
ゲストのLUGのステージをはさみ、後半のスタートは、またまたキュートなダンスが印象的な「Fancy Lounge」から。女性ダンサーと一緒に腰をくねらせ、サランへポーズ。途中、ミヌがステージでみせるように、ダンサーにかかえあげられジャンプ! 大きな歓声が上がった。
MCでは、一人で舞台に立つのは気まずいとしながらも、「とても幸せ」と嬉しそうなチョンジン。客席との呼吸もぴったり。この雰囲気に気分を良くしたのか、「Say yeah!」と客席との掛け合いを始めた。神話のステージでは、ミヌが担当しているためか、恐る恐るといった感じに「Say woo!」。客席からの呼応が想像以上だったため、盛り上げたはいいが、何を言えばいいのかわからなくなってしまったチョンジン。最後の曲を紹介しても収まらない会場からチョンジンコールがわき起こり、なんだか遊ばれているような雰囲気。困ったチョンジン、再び「Say yeah!」「Yeah! yeah!」「Say woo la la woo la la!」。ミヌが聞いたら、何かとツッこまれそうな掛け合いだが、雰囲気は最高! そしてチョンジン自ら指揮をとり、チョンジンコールをさせ、メンバーの名前を次々にコールし、客席もそれに続いて叫ぶ。楽しげに「神話」「神話創造」「エリック」「チョンジン」「ドンワン」「ミヌ」「アンディ」……終了。ヘソンを抜かすというお約束で爆笑をかっさらうと、The Birdsを思わせながら「어미 새 オミセ(親鳥)」「아기새 アギセ(赤ちゃん鳥)」「ヘソン」と最後にしっかり締めてラストの2曲へ繋いだ。
愛する人に向けた歌詞が何とも幸せなラブ・ソング「いい人」では、美しい歌詞とは対照的に、またまた可愛らしいダンスを披露。女性ダンサーと一緒に客席に背を向け、お尻をフリフリ。ヘソンの「中心」をちょっぴり彷彿させるキュートなダンスに、「きゃ〜」という歓声が飛んだ。また、一輪のバラを客席に投げ入れてプレゼントするなど、なんとも幸せなステージだった。
映像をバックに「……大切な思い出は、はやく過ぎてしまう。しかし、今夜だけは僕に……」という意味深なコメントが流れ、チョンジンコールとともに高まる緊張感。特殊効果の花火が弾け、「Wa」のイントロとともに一気に熱狂のクラブ空間へGo! クラブでの男女の心理戦を表現した歌詞をのせた、テクノとトランスが混ざった同曲は、洗練されすぎず、どこか懐かしさを感じさせノリやすい。会場も再び火が点いたように一気にヒートアップ。ダンサーを従え、「戻ってきて」同様、これがチョンジンだ! と言わんばかりにパワフルかつワイルドなダンスで魅せる様は、「カッコイイ」以外の言葉は見つからない。歌詞の「Wa(来い)」にあわせて、振りの中には手招きも。男の色気たっぷりに「来い、来い」手招きされたら、いま会場にいる女性は全員付いていくはずだ。
チョンジンが上着を脱ぐと、これでもかというほどに沸き上がる歓声。熱に浮かされたように、まさに自我を捨ててのトランス状態でステージに心酔。チョンジンの背中に飛ぶタトゥーも満足げに踊っていた。
熱狂と高揚感に満ちたステージが終わると、興奮さめやらぬまま、すぐにアンコールならぬチョンジンコールが起こり、ゲストの2組も交えながら神話1集から一人「ウシャ ウシャ」を披露。客席との呼吸もばっちりで、会場が一体となって歌い踊る様は圧巻だった。続いて、アルバム「winter story 2004-05」(神話)からジヌション(+オム・ジョンファ)のカバー曲「言って」をアンディ抜きで歌って大盛り上がり、弾けた楽しいステージだった。
最後のMCでは、お世話になったスタッフや関係者一人ひとりの名前を挙げて感謝を述べ、さらに神話の活動を振り返り、しばらく一緒に活動できなくなるが、「神話は変わらない。最後まで愛してください」と、神話への変わらぬ愛情を求めた。昼の部では、感極まり、言葉を詰まらせたチョンジン。涙で歌えなかった「愛が来ません」を、夜は会場中の大合唱とともにしっかり歌い上げると、チョンジンの初単独コンサートは終了した。
まだ足りない! と再びチョンジンコールが沸き起こったが、チョンジンが再びステージに現れることはなかった。だが、彼を呼ぶ2,000人の熱い声援は一つの想いとなってチョンジンの耳に、胸に届いたに違いない。
【2008 JunJin First Live in Tokyo セットリスト】
1. 천번이라도(Remake) チョンボニラド/千回でも
2. 아픈사랑 アップンサラン/辛い愛
3. 한걸음 ハンゴルム/一歩
4. 귀여워요 キヨウォヨ/かわいい
5. FOREVER
ゲスト1 ★8EIGHT(エイト)
6. 돌아와줘 トラワジョ/戻って来て
7. 悲しみにさよなら (原曲:安全地帯)
8. 그 아픔까지 사랑한거야 その痛みまで愛したのさ(原曲:チョ・ジョンヒョン)
9. FOR YOU
ゲスト2 ★LUG(ルグ)
10. FANCY LOUNGE
11. 좋은 사람 チョウンサラム/いい人
12. Wa
<アンコール>
★ 으샤! 으샤! ウシャウシャ(原曲:神話)
★ 말해줘 マレジョ/言って (原曲:ジヌション/神話)
★ 사랑이 오지 않아요 サランイ オジ アナヨ/愛が来ません
〜取材を終えて〜
チョンジンといえば、ラップとパワフルなダンスというイメージだが、歌うことが好きで、実は美声の持ち主。一つのことに集中すると、それに向かってまっすぐに、一生懸命になる彼は、2006年にシングル・アルバムを出す際には、カラオケボックスにこもって歌の練習をしていたというエピソードも。
今回は、正規のフルアルバムリリースに加え、単独コンサートまで、きっと入念な準備を重ねてきたに違いない。会見でも「一生懸命」という言葉を何度も繰り返しており、まさに、それがひしひしと伝わる舞台だった。
決して完成されたステージではなく、ショービジネスとして考えるならば、賛否両論あるだろうが、観客との距離を感じさせず、一緒に作り上げるステージは、チョンジンらしさがあり、良かったと思う。
ステージは、パフォーマーと観客が一緒に作り上げるものだ。今回は何より、チョンジン自身がステージを楽しんでいるのが効果的だった。
それだけに、長く話すMCに通訳を入れなかったことが残念だ。「間」を大切にすることやチョンジンの言葉で、というのは理解できるが、良いコメントをしていても伝わらなければ意味がない。だが、その点を差し引いたとしても、十分に楽しめる、意欲的なステージであったことは間違いない。
彼にはまだまだ新たに見せてくれるものがありそうだ。次に「どんなチョンジン」で驚かせてくれるのか楽しみでならない。
>> 記者会見のレポートはこちら!
文:高橋 菜穂子
[check!] 参加したイベントのレポートをあなたも投稿してみませんか?
|
スポンサードサーチ |
|
|
|
関連キーワード: チョンジン |
|
関連最新記事 |
|
|
カテゴリ最新記事 |
|
|