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 イ･ヨンエさん出演「スタジオパークからこんにちは」 |
 すごくオススメ
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| 文書番号：1779 |
2006-05-09 00:00 |
NHK総合テレビで放送中の人気韓国ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」で主役のチャングムを演じた女優イ･ヨンエさんが8日、 NHKホールで行われた「スタジオパークからこんにちは」の公開生放送に出演し、ドラマ撮影中のエピソードや見どころ、ご自身の小さい頃の話などを語ってくれました。同番組では初というNHKホールでの公開生放送には約8400通の応募があり、抽選で選ばれた約3000人の方々が会場を埋めました。
司会の有働由美子アナウンサーと小川浩司アナウンサーの合図で「スタジオパークから、アンニョンハセヨ～」と会場が声を合わせると、韓服（チマチョゴリ）姿のイ･ヨンエさんが1階左手から登場し、会場にどよめきが起きました。握手攻めにあいながらステージに向かうイ･ヨンエさん。優しく華やかな色調のチマチョゴリがとてもお似合いで、小川アナが「この色はどうして選ばれたんですか」と聞くと、「『チャングムの誓い』ではいつも暗い色ばかり着ていたので、今日だけはきれいな韓服を着てお見せしたかったんです」とか。ステージの席に着き、会場を見渡したイ･ヨンエさんは「赤ちゃん連れの方もいらっしゃるし、3階席の隅々にまでたくさんの方々にお越しいただき、ありがとうございます。皆さんの心に残る時間になればと思います」と感激の様子でした。
 早速トークに移り、イ･ヨンエさんの3歳の頃の写真が紹介されました。「チャングムのように好奇心旺盛で、おてんばでした」と語るイ･ヨンエさん。プロレスが大好きで、元プロレスラーの大木金太郎こと金一（キム･イル）さんのファンだったそうです。「 子どものころは額が飛び出ていたのですが、金一さんのまねをして頭突きをしていたおかげ（？）で、額が普通の状態になったのではと思います（笑）」と言って会場を沸かせました。
18歳のときにチャップリンの『モダンタイムス』を見てとても感銘を受けたというイ･ヨンエさん。「チャップリンの映画は悲劇と喜劇が共存しながら、静かな余韻の残る作品で、温かいヒューマニズムを感じられるところが好きです。『チャングムの誓い』も笑いと涙があり、余韻が残るドラマだと思います」と語ってくれました。
大学2年だった20歳のときに出演した化粧品のCMのキャッチコピー「酸素のような女性」で一躍脚光を浴びたイ･ヨンエさん。この日は当時のCMも紹介され、「酸素はなくてはならないものですが、日ごろその大切さを感じることができないものです。私もそんな女性になることが生活信条ですし、酸素のような女性でありたいと思います」とか。
その後、29歳のときに出演した映画『JSA』の大ヒットで国際的な女優となったイ･ヨンエさんは、今年3月にはベルリン国際映画祭で韓国人女優としては初めて審査員も務めています。そしてドラマ「チャングムの誓い」はイ･ヨンエさんを国民的女優へと導きました。
イ･ヨンエ：女優としてベストを尽くしてきた結果、このようなすばらしい作品に出会えたのだと思います。『チャングムの誓い』は今や韓国ドラマにとどまらず、アジアのドラマとして中国や日本の皆さんに愛される、ひとつの文化として定着したと思っています。『チャングムの誓い』が皆さんの人生の参考書のようなドラマになればと思いますし、私にとってもそのようなきっかけになった作品です。
 先週の放送でハン尚宮が無念の死を遂げ、前半のクライマックスを迎えた「チャングムの誓い」。これについてイ･ヨンエさんは「 私はもっと復讐したかったんです（笑）。でも監督が我慢しなさいとおっしゃったので、にらむシーンでも少し手加減しました（ 笑）」と意外な発言で会場を沸かせました。ご本人とチャングムとの共通点は「おっちょこちょいで茶目っ気があるところでしょうか。私はチャングムのように完璧ではありませんし、すぐにくじけるし失敗も多いです（笑）」と謙遜していました。
続いて前半27話の中からイ･ヨンエさんが選んだベストシーンが紹介されました。1つ目はチャングムが味覚を失い四苦八苦するシーンです。
イ･ヨンエ：これは前半のクライマックスへのワンシーンで、チャングムが初めて経験する大きな事件です。この場面をどう演じるのか監督とよく話し合いましたし、実際に演じたときには、水を飲んで驚くシーンで本当に熱いお湯だったので、驚いてしまった思い出があります。
続いてのシーンはハン尚宮の最期。
イ･ヨンエ：多くの方がベストシーンに選んでくれます。このシーンの後、チャングムのナレーションが出てきますが、私は家で一生懸命練習したんです。それなのにドラマでは声しか使われず、とても残念でした。それからハン尚宮を背負って歩いていますが、実は重くて（笑）、支えになる台を置いて撮影しました。ハン尚宮を演じたヤン･ミギョンさんは個人的にもすばらしい先生であり師匠のような存在です。私が大学4年だった93年のデビュー当時から共演し、いい作品ではいつもそばにいてくれました。今でも連絡を取り合っています。
ちなみに、普段よく寝るというヤン･ミギョンさん。撮影のため睡眠不足となり苦労されたそうですが、イ･ヨンエさんは済州島での撮影の後、ネグリジェをプレゼントしたそうです。
 ここで水刺間（スラッカン）のシーンで流れるおなじみの音楽とともに、イ･ヨンエさんが撮影中に夜食として食べた料理が運ばれてきました。イ･ヨンエさんの大好物というこの3品は、韓国の若者に人気のトッポッキ（餅の辛みそ炒め）と韓国の中華料理の定番ジャージャー麺、そして韓国風トンカツでした。「好き嫌いはない」というイ･ヨンエさんはトンカツも「あればあるだけ食べる」とか。撮影中は体力勝負だったため、多少ぽっちゃり見えても気にせず、放送に穴を開けないように、しっかりと食べたそうです。
こうして「チャングムの誓い」で国民的女優になったイ･ヨンエさんが、まったくイメージの違うキャラクターにあえて挑戦したのが映画『親切なクムジャさん』（パク･チャヌク監督）です。わが子の命を守るために誘拐犯の濡れ衣を着て、13年服役した後、復讐していく女性に扮したイ･ヨンエさん。なぜこのような挑戦をしたのでしょうか。
イ･ヨンエ：女優に必要なのは、イメージではなく挑戦だと思います。私が皆さんにチャングムとして記憶されたいのなら、次の作品もチャングムに似たイメージのものを選んだでしょう。でも私は女優でありたいと思いますし、より多彩で、新鮮で、変化に富んだ作品を選びました。チャングムと同じく復讐をテーマにした作品ですし、ベネチア映画祭に出品され、この作品をきっかけとしてベルリン映画祭の審査員にも招かれました。皆さんもチャングムとしてではなく、女優イ･ヨンエとして見てくださるなら、こうした挑戦を歓迎してくれると信じます。
「『チャングムの誓い』でしっかり復讐をしたかったのですが（笑）思ったようにできず、女優としても物足りなさが残ったのですが、『親切なクムジャさん』で多様な役を演じられました」というイ･ヨンエさん。「日本の皆さんと会っていろんなことを学び 、次の作品について考える時間にしたいと思います。日本でこのような時間を持てて、皆さんとお会いできて本当に感謝していま す」と笑顔で語ってくださいました。
 続いてイ･ヨンエさんへの質問･メッセージコーナーに移りました。
Q.韓国語を勉強するときのアドバイスは？
イ･ヨンエ：男性なら韓国人の女性と、女性なら韓国人の男性とお友達になってください（笑）。
Q.美しい肌の秘密を教えてください。
イ･ヨンエ：今でも皆さんに「酸素のような女性」として見ていただけるのはうれしいですし、光栄です。私も年をとりますし、女性の悩みは同じようにあります。むしろここにいらしている皆さんの方がお美しいので、その秘訣を教えてほしいです（笑）。
Q.理想の男性は？
イ･ヨンエ：…お話したら、探してくれますか？（有働アナ『この会場の男性は平均年齢が50～60代の ようですが…』）40、50代の渋さも大好きですよ（笑）。男性でも女性でも、ハートがあって、正しい考えを持った人が好きです。昔は見た目を気にしていましたが、今では男女を問わず思いやりがあり、人間的な人が好きですね。
Q.日本の俳優で好きな人はいますか？
イ･ヨンエ：俳優ではありませんが、アニメ監督の宮崎駿さんが好きです。チャップリンのように清らかで純粋で、とても人間的な面をお持ちだと思います。その作品から、監督の人間的な内面がうかがえ、とても尊敬しています。
Q.長ゼリフはどうやって覚えましたか？
イ･ヨンエ：とても大変でした。たとえばA4用紙3枚分くらいのセリフをその場で覚えて演技することもありました。やらなければ放送に穴が開くので、やるしかありませんでした。とても集中することが必要でしたし、時には十分な演技ができず、心残りでした。
生放送の緊張感の中、温かく茶目っ気たっぷりの受け答えで楽しませてくれたイ･ヨンエさん。あっという間の1時間でしたが、放送終了後、イ･ヨンエさんは「遠くから、私よりも年配の方々がこうして来て下さり、驚いたとともに大変感動しました。もっと早くこうして皆さんにごあいさつすべきだったと思います。多くの関心を持ってくださり、心から感謝します」と語り、大きな拍手の中ステージを後にしました。
ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」はNHK総合テレビで毎週土曜午後11時10分から放送中です。チャングムの見習い女官時代を描くアニメ「少女チャングムの夢」（毎週土曜午後7時30分～）も必見です！
文：関島
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