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アイコン 韓国創作ミュージカル 日本で苦戦=大作は大ヒット アイコン 
文書番号:13134 2013-08-14 12:59
【ソウル聯合ニュース】東京・六本木に今年4月、韓国ミュージカルを上演する「アミューズ・ミュージカルシアター」がオープンし、韓国のミュージカル界を活気付けた。

創作ミュージカルが日本向けの文化コンテンツ輸出の原動力になるという見通しの下、韓国政府はミュージカルを「5大キラーコンテンツ」の一つと位置付け、積極的な支援に乗り出した。

だが、現在の日本における韓国ミュージカルはビジネスモデルによって温度差が浮き彫りになっている。アイドルを起用した大作ミュージカルはチケットが完売するなど好調が続いているものの、小規模ミュージカルは不振となっている。

専門家らはこうした対照的な現状について、「いくつかの大作の人気に便乗して無分別に日本進出を推進するよりも、まずは韓国とは異なる日本のミュージカル市場について冷静に評価することが必要だ」と指摘した。

◇韓国オリジナル作品の人気はいまひとつ

アミューズ・ミュージカルシアターで今月9日、「兄弟は勇敢だった?!」が上演されたが、901席ある客席のうち半分も埋まらなかった。KBSドラマ「笑ってトンヘ」が日本でも放送され、日本のファンも多いチ・チャンウクが主演したが、上演10日目を迎えるとチケットの売れ行きが鈍くなった。

一方、10日に東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで公演初日を迎えたミュージカル「三銃士」は、約2000席の客席が満席となった。2PMのJun.Kが主役を演じ、観客から大歓声とスタンディングオベーションが起きた。

制作会社は、チケットの先行抽選(プレリザーブ)が好調だったため、開幕前に損益分岐点を上回る売り上げを達成したと説明した。

「三銃士」と「兄弟は勇敢だった?!」は、日本における韓国ミュージカルの対照的なビジネスモデルとして挙げられる。

まず、「三銃士」はJun.Kや2AMのチャンミン、SUPER JUNIORのキュヒョンらを主役に起用し、日本の中年女性を中心に形成されている韓国アイドルの人気を活用した。

作品も韓国オリジナルのものにこだわらず、アジア地域をターゲットにした豪華な舞台演出で大作ミュージカルに仕上げた。

制作会社は昨年、同様の戦略で日本上演した「ジャック・ザ・リッパー」が、日本ミュージカル興行ランキング7位を記録したことを踏まえると、このまま行けば「三銃士」は5位に食い込むと見通した。

一方の「兄弟は勇敢だった?!」は韓国色を強く打ち出した作品だ。劇場も韓国ミュージカル専用館であることを強く意識させるつくりになっている。ロビーのモニターには韓国の歌手、PSYのミュージックビデオが流れ、厨房を舞台に繰り広げられる韓国ノンバーバル(非言語)パフォーマンス「NANTA(ナンタ)」などの韓国ミュージカルを紹介するパンフレットがあちこちに置かれている。

出演料が高額なアイドルは起用せず、若者にも手ごろな価格で楽しんでもらえるよう小規模ミュージカルを上演していくというのがアミューズ・ミュージカルシアターを運営する大手芸能プロダクション、アミューズの方針だ。

だが、これまで上演された「カフェ・イン~愛は偽り?!~」「シングルズ~29歳のクリスマス~」「風月主~美しきファランの禁断の愛~」はいずれも興行的に失敗したとされる。

◇「ミュージカル韓流」は錯覚 冷静な市場分析が必要

韓国のミュージカル界が「ミュージカル韓流」ムードに乗って相次いで日本に進出していることについて、一部では日本市場を冷静に分析し現実を直視すべきだという声が出ている。

日本での「ミュージカル韓流」はジャンルや作品自体が持つ力というよりは、「K-POP韓流」から派生した錯覚だというのだ。また、20~30代をメーンターゲットにする韓国の創作ミュージカルの場合、40~50代の主婦が観客の大部分を占める日本市場でどのように活路を見いだすか考えるべきだという指摘もある。

日本での上演を控えている「女神様が見ていらっしゃる」(原題)の制作者、ユ・インス氏は、日本のミュージカル市場には若者層の需要がほぼないため「20~30代をターゲットにした小規模の韓国ミュージカルが日本で成功するのは難しい」と分析した。

実際に、アミューズ代表取締役会長の大里洋吉氏は先ごろ、ソウルで行われた講演会で、日本で韓国作品が善戦しているとは言えないとしながら、「想像以上に(若者層の)マーケットがない」と苦しい状況を説明した。また、当初、韓国ミュージカル専用館として運営する計画だったアミューズ・ミュージカルシアターで、来年からは欧米のミュージカルも上演する計画であると明らかにした。

ただ、「ミュージカル韓流」の可能性が全くないという訳ではない。

20~30代の観客を掘り起こすための呼び水として韓国ミュージカルを日本に持ち込んだ大里氏は、「プロモーションの方法を変えながら対策を講じている」と話した。

「三銃士」の日本側企画会社「クオラス」の担当者は、アイドル目当てに来た観客が作品を好きになって再び観覧するケースがあるとしながら、「今後は韓国をテーマにしたミュージカルに関心を持つ観客も出てくるだろう」と予想した。

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